猟書−文献探索のたのしみ
野城 智也 住総研・情報委員会委員長(当時)
「すまいろん」 2001年秋号より
通算21回にわたった「基本図書」シリーズに続き、「図書室だより」のページに、本号から「猟書」シリーズを始める。もちろん、この言葉は造語で、書ヲ猟スルなどとは、品がないとおっしゃる方もおられるとは思う。しかし、IT時代の情報洪水のなかで、最も古典的な情報媒体である本が広げてくれる世界の奥深さ、豊かさ、感動を語るには、ちょっと強めの言葉が必要だと思い、あえて、この新奇な語をタイトルに掲げる。
このシリーズでは、本を探し求める術が紹介される。それは、まるで恋しき人を捜し求める放浪の旅のような、誠に人間臭い作業であり、パソコンのキー1つで情報が浮かび上がるインターネットの検索エンジンとは全く異質のものである。何故そこまでして本を追い求めるのだろう? その術の公開を通じて、本の楽しさを再認識する場としていきたい。
執筆分野 | 執筆者(当時の所属) | 掲載号 | |
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第 1回 | 古書探索の愉しみ | 加藤 雅久(居住技術研究所) | 2001年秋号 |
第 2回 | 住まいを巡る復刻版資料について | 大月 敏雄(東京理科大学) | 2002年冬号 |
第 3回 | 洋書について | 野城 智也(東京大学) | 2002年春号 |
第 4回 | 横断的読書のすすめ | 五十嵐 太郎(中部大学) | 2002年夏号 |
第 5回 | 古書によるル・コルビュジエ再発見 | 加藤 道夫(東京大学) | 2002年秋号 |
第 6回 | 地図の図録 | 森田 喬(法政大学) | 2003年冬号 |
第 7回 | 請負をひもとき、建設業の現在を知る | 遠藤 和義(工学院大学) | 2003年春号 |
第 8回 | 情報の混沌と書物 | 鈴木 賢次(日本女子大学) | 2003年夏号 |
第 9回 | 同潤会アパートをめぐる本 | 安武 敦子(東京理科大学) | 2003年秋号 |
第10回 | ミラノでの文献探訪 | 横手 義洋(東京大学) | 2004年冬号 |
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