賃貸集合住宅ストック活用委員会
これまでの研究成果(コレクティブハウジング委員会、WPC活用技術開発委員会等)を活かし、財団が保有する賃貸住宅の住まい方の変化並びにその対応に関する研究と実践を行います。当面は、市ヶ谷加賀町アパートを対象に単身の都心居住者の増加に合わせてシェアルームを導入し、現在居住しているファミリー層との複合した賃貸住宅についての研究を進め、居住者ニーズの変化に対応した持続的利用価値の確保について、研究しています。
賃貸集合住宅の持続的活用に向けての研究と実践
- (1)今後の賃貸集合住宅の在り方を探る
- ・当財団が保有する賃貸住宅の住民動向と居住者特性の定点観測
- ・生活者にとっては魅力的な、地域や社会にとっては有効な住まいを検証
- ・コミュニティのある住まい方を導入することの社会的意義を検証
- (2)既存住宅ストックを持続的に活用する方法を探る
- ・市場ニーズの変化の即した賃貸集合住宅改修モデルの作成と実施
- ・居住者の入退居に合わせた活用システムの構築
- ・WPC構造の集合住宅を現代のニーズにあった空間構成に改修
- ・コストの検証
市ヶ谷加賀町アパート
市ヶ谷加賀町アパートは、神楽坂、市ヶ谷などが徒歩圏内の閑静な住宅街に位置する、8棟70戸からなる「団地型」の集合住宅です。
「加賀町」は江戸時代初期に加賀藩前田家の屋敷町に由来し、近代においては尾崎紅葉や夏目漱石が晩年を過ごすなど、多くの文人に愛されたち地域です。現在も多くの出版社が集まる東京都心の文教地区となっています。
[市ヶ谷加賀町アパート概要]
敷地面積: | 4,782435m2(1,446.69坪) (私道413.3m2含) |
建築面積: | 1,133.21m2(23.7%) |
延床面積: | 4,399.17m2(90.7%) |
棟数: | 全8棟、階段室型、3〜5階建、住戸数70戸 |
構造: | プレキャストコンクリート壁式構造(WPC構造)、壁厚150o、スラブ厚120o |
基礎: | 杭基礎(径350mm、PIP 杭GL-12.0m) |
住戸: | 開口8,250mm、奥行7,500mm、階高2,600mm |
建設年: | A棟:1969年(S44年)、B棟:1971年、C〜H棟:1977年(築34年〜築42年) |
*2010年に耐震診断の結果、現行法基準並みの耐震性を有する事が確認された。
シェア住居プロジェクト
『築30年の「市ヶ谷加賀町アパート」を今後も良好なストックとして活かしていきたい』、『豊かな緑とゆったりとした空間が魅力の市ヶ谷加賀町アパートに、多世代にわたった家族やひとり暮らしの方にも住んでいただきたい』という想いから、従来のファミリー型賃貸住宅に加えて、シェア住宅を導入しました。
このシェアハウスは、同世代だけでなく、様々な世代の人ともコミュニケーションを図りたいという方を対象にした新しいタイプであると同時に、多世代が暮らす団地に組み入れられた日本で初めての試みとなります。
現在、4戸のシェア居住プロジェクトが進められています。
nismu 市ヶ谷加賀町
chocola 市ヶ谷加賀町
chocola pistachio 市ヶ谷加賀町
chocola vanilla 市ヶ谷加賀町
住総研所有の賃貸住宅について
住総研では、「市ヶ谷加賀町アパート」をふくめ、下記の3か所で集合住宅の賃貸事業を運営しています。
若干空室がありますので詳しくは、賃貸事業のページをご覧下さい。
賃貸住宅住まい方委員会メンバー
上林 一英 | (一般財団法人住総研 部長) |
岡ア 愛子 | (一般財団法人住総研 研究員) |
清水 祐子 | (一般財団法人住総研 職員) |
堀 富博 | (一般財団法人住総研 特別研究員) |
アドバイザー | |
小谷部育子 | (日本女子大学 教授) |
小泉 雅生 | (首都大学東京 教授) |